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筋力強化トレーニングプログラムが失敗する理由と対策【成功のための4つのキーポイント】
今まで何度も何度もプログラムで成功と失敗を繰り返してきました
こんにちはアオクマ(@bluezzly.power)です。
筋力強化トレーニングプログラムは、テキサスメソッド、ロシアンルーティーン、スモロフ、5/3/1、サイクルトレーニング等沢山あります。
これらのプログラムで大きく成長できたという人は多いでしょう。
かくいう私もそうです。
私はオリジナルも含め、それぞれのトレーニングプログラムをこれまでに複数回行ってきました。スモロフJrや5/3/1については最低5回以上やったと思います。
しかしどのプログラムも何故か成功することもあれば失敗することもありました。
その原因は前から薄々気付いていましたが、ようやく最近色々な知識が繋がり「こういうことなんだろうな」と明確になってきました。
このページではBIG3強化向けのトレーニングプログラムで失敗する理由と対策を私なりにまとめてみました。
よくある基本的な失敗パターン
まずはよくある基本的な失敗パターンを挙げてみます。
レベルに合っていないプログラム選択
トレーニングプログラムはレベルに応じて初心者向け、中級者向け、上級者向けという風に分かれている。
例えばStarting StrengthやStrong Lifts5×5などは初心者向け。
初心者向けのプログラムは初心者が効率よく成長するには良いが、上級者が取り入れると簡単に失敗する。
理由は簡単。初心者は伸びしろが大きく直線的に毎回のトレーニングで使用重量を増やせるが、上級者は遺伝子の限界に近いため伸びしろが小さく成長が緩やかになっているから。
成長が緩やかで年間数kgしかMAXを更新できない上級者が初心者用プログラムを取り入れたら早々に壁にぶち当たって失敗する。
無茶な重量設定
これはかなりやりがちな失敗パターンだと思う。
かくいう私も無茶な重量設定で失敗したことが多々ある。
見栄を張った重量設定だと、はじめこそプログラムをこなせたとしても後半で失敗する可能性が高くなる。
何度も色々なプログラムを試してみて感じたのは、重量設定は少し物足りないぐらいの方が上手くいくということだ。
プログラム序盤からしんどい場合は大体失敗するし、プログラムを組んだ時点でプログラム終盤の重量が上がるイメージが全く持てない場合も失敗しやすい。
単純に身体がその重量設定に耐えられるだけのキャパシティが無いと失敗するのは当然だ。
そして意外とちょっと目標が低いかな?というぐらいの重量設定だと、最終的には期待以上の伸びを見せることが多い。
栄養・休養面ができていない
超基本的なことだが、栄養・休養面のケアができていないと回復が間に合わず、プログラムが失敗する可能性も高くなる。
例えば減量中にハイボリュームなプログラムを取り入れると、回復が全然間に合わず失敗するし、体調も崩す。
私自身年中減量中みたいなものなので、栄養面の重要性は痛い程体感している。
余計な補助種目で疲労してしまう
例えばBIG3の記録更新が目的なのに、筋肉も肥大してやろうと欲張って補助トレーニングをやりすぎてしまうと失敗する。
理由は簡単。 補助トレーニングに精を出し過ぎると疲労が溜まり、回復が間に合わずBIG3にも影響してしまうからだ。
基本的に目標は絞った方が成功しやすい。補助トレーニングがBIG3に悪影響を与えないようよう必要最小限に抑えるべきだ。
フォームがダメ
他のことが上手くできていても、フォームが致命的に悪いとプログラムも失敗しやすい。
フォームが悪く局所に負荷が集中し過ぎると、使用重量も下がるし伸びしろが小さくなるため、直ぐに壁に当たりやすくなる。
また悪いフォームだと身体に無駄な負担が掛かったり、局所に疲労が多く溜まり回復が間に合わなくなることもある。最悪怪我をするリスクもある。
まだ自分のフォームが全く確立されていないという場合は、まずフォームの修得を第一に考えるべきだ。
もしある程度自分のフォームが確立されているのであれば、プログラム序盤の軽めの重量設定になっている時期にフォームを修正していけばよい。そうすると意外に後半になるとフォームが整っていることが多い。
プログラム開始前に疲労が溜まり過ぎている
既に相当疲労が溜まってしまっているのに、そこからプログラムを開始すると失敗しやすい。
序盤は何とかこなせても中盤から後半は疲労が限界に来て失敗するのがオチだ。
この場合、まずは軽めのトレーニングでしっかり疲労を抜いてからプログラムを開始するべき。
序盤がかなり軽めのプログラムであればさほど心配せずそのまま始めて構わない。
しかし序盤からボリュームの多いプログラムは失敗の可能性が高くなる。この場合、プログラムの重量設定よりもう1~2段階下げた重量設定で1~2週程度導入期間を設けるのがおすすめ。
私の経験上こうすることで導入期に疲労を抜き、スムーズにプログラムへ移行できる。
解決策プログラムを開始する前にまずは疲労を抜く。1~2週間程度導入期を設けるのがおすすめ。
プログラムを成功させるためのキーポイント
とりあえずここまでは基本的な失敗パターンを挙げてきました。
これらのことはある程度経験がある人であれば既に分かっている人が多いと思います。
そして次に私がトレーニングプログラムを成功させる上で重要だと思うピースを挙げていきます。
フィットネスー疲労理論
フィットネスー疲労理論は、従来の超回復理論とは違い、身体的パフォーマンスの成長曲線をフィットネスと疲労を絡めて説明している理論。
身体的パフォーマンス=フィットネス-疲労
筋トレを例に考えると、そのときに挙げられるバーベルの重さは、そのときの能力(フィットネス)から疲労を引いた分ということ。
例えば、実際には200kgのベンチプレスができるフィットネス(ここでは筋力)が備わっていても、20kg分の疲労が溜まっているとそれを差し引いた180kgしか挙がらない。
◆フィットネスは変化量が少しずつゆっくり(筋力は付くのも落ちるのもゆっくり)
◆疲労は変化量が大きく早い(疲労はフィットネスと比べて溜まるのも抜けるのも早い)
という特徴があり、これを利用して身体的パフォーマンスを上げていったり、ピーキングをしたりしていく。
トレーニングプログラムを設計したり成功させるためにはこのフィットネスー疲労理論の理解が必須。この理論をよく理解しておけば、自分のコンディションや状況が非常によく理解できるようになるし、プログラムの日程が崩れる等の不測の事態にも対処しやすくなる。
フィットネスー疲労理論についてはS&Cコーチの河森先生のブログ記事で詳しく解説されているのでまだ読んだことがないという人は必読。
また、より深く理解したいという人は「ピーキングのためのテーパリング」も絶対に読んでおくべきだ。 この本では、細かい程度の部分、目安なども書かれているので超おすすめ。
この本を理解すれば様々なトレーニングプログラムを丸裸にできる。
ワーキングキャパシティ
ワーキングキャパシティとは、簡単に説明すると、身体がストレス(トレーニング)に対し回復し適応できる許容量のこと。
ワーキングキャパシティが低い状態では、プログラムに身体が耐えられず失敗する可能性がある。
このワーキングキャパシティはトレーニングによって増やすことが可能なので、トレーニングプログラムを設計したり成功させるための重要なピースとなる。
ワーキングキャパシティについてはAthletebody.jpさんの記事「初心者を抜けてからの筋力トレーニング」 で解説されているので参考にして欲しい。
トレーニングボリューム
トレーニングボリューム=使用重量×回数×セット数
例:スクワット200kg×5回×5セットやった場合
トレーニングボリューム= 200×5×5=5,000kg
「フィットネスー疲労理論」や「ワーキングキャパシティ」を考える上で重要な要素・変数となる。
ここ最近の動向としては、筋肥大や筋力強化にはトレーニングボリュームが重要視されている。
身体へ掛かる負荷を定量化するためにも重要だ。
RPE
RPEとは自覚的運動強度のことで0~10で表記される。
筋トレの場合以下のような形で使用されることが多い。
RPE | 目安 |
10 | ギリギリ1回できる |
9.5 | あと1回は微妙だけどちょっとなら動かせるかも |
9 | あと1回できる |
8.5 | あと1回はできるが2回は微妙 |
8 | あと2回できる |
7.5 | あと2回はできるが3回は微妙 |
7 | あと3回できる |
ここ最近は筋力を高めるトレーニングでは追い込まない方が良いという考えが広まってきている。
その方が怪我もしにくいし、疲労も極端に溜め過ぎないからだ。
疲労をマネジメントするという意味でも「フィットネスー疲労理論」と合わせて考慮しなければならない概念だと思う。
まとめ
最後にざっくりですがまとめます。
目 的ベースとなる筋肉量増加を図るとともにワーキングキャパシティを増やしていくことで高強度トレーニングに耐えられる準備をする。
※実際には筋肉量増加のためにはかなりの期間を要する
注意点ボリュームを一気に増やし過ぎない。
※筋力の向上よりも疲労が溜まる方が振れ幅が大きいため、筋力の向上の割に疲労が多く溜まり過ぎてしまう。そうなると身体的パフォーマンスが落ち過ぎ、ボリュームを増やしていくのも難しくなる。
目 的トレーニングボリュームを徐々に下げていくことで疲労を抜き、身体的パフォーマンスを上げていく。
注意点強度(使用重量)は維持、もしくは上げつつ、トレーニングボリュームは減らしていく。
※BIG3のMAX更新を狙うのであれば徐々に使用重量を上げていき重さ慣れしていく。
注意点頻度は維持する
※頻度を減らすとトレーニングの間隔が空いてしまい、感覚も悪くなりやすい。またボリュームも一気に落ちすぎてしまう。
注意点期間は長すぎず短すぎず2週程度
※実際のピーキング期間は個人差もあるため要調整(疲労の抜け方等に個人差がある)
※テーパリングの期間が短すぎると疲労が抜けきらずピークが来ない。逆に長すぎると筋力も落ちるのでピークの山が小さくなったり来なかったりする。
目 的MAX更新or試合(大会)
注意点パフォーマンスが上がってこないからといって無理にボリュームを増やすと逆効果。
※筋力の向上よりも疲労の溜まり方の方が振れ幅が大きいため、身体的パフォーマンスはより下がってしまう。ピークを過ぎたら①に戻る
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